イヤなやつ…なのに、



私は、舞と3組に向かう。


教室の前に、來斗、拓斗、海斗の3人組と、同じサッカー部だと思われる男子2人がいた。


人がいっぱいいるというのにも関わらず、大きな声でしゃべっていて、目立っている。

けど、目立っているのはそれだけが理由じゃないんだよねー…
來斗、拓斗、海斗の3人組はみんなイケメン。

この3人が通るたびに、女子は目をハートにして、黄色い声をあげる。


なにしろ、イケメン3清龍っていうのが名前。

來斗はさっきいったとおり。

 早瀬 拓斗(はやせ たくと)

黒髪で、隠れドSという噂。

優しくて爽やか。


 青葉 海斗(あおば かいと)

赤茶っぽい髪に、甘目フェイス。
3人の中で一番背が低くて(といっても177センチ)、いつもいじられてる。

でも急にSになったりするらしい。


けど、2人ともエロさは來斗に負けないくらい(苦笑)

この3人は誰もが憧れる存在なわけでして。

女子だけじゃなく、男子もこの3人に引き寄せられる。

どんだけ~!って感じよ…



え、でもなんで3人とも3組の前にいるんだろう・・・?


「3組にイケメン3清龍そろっちゃったってわけか。」

舞が平然とした顔でさらっと言った。

「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

私は驚きのあまり大声で叫んでしまった。

そんなことあるの?だって、3人は誰がどうみたって仲いいのに!

周りの視線がいっきに私に集まる。


「だまれ、来夏。」

舞の言葉ではっと我に返った。
みんなが何事?という顔で注目している。


「ご、ごめん、ごめん。」


あー、もうなんで私はこう、、、

恥ずかしくて急いで教室に入ろうとした…んだけど、 

ドアの数センチの段差につまづいた。

「きゃ、きゃあっ! ガタン、ガタガタ… ぃった~。」

ダイナミックに頭をぶつけたのでした。


当然、いろんな人がみていて…笑っている。
な、なんてことだっ!
こうして、最悪のはじまり方になってしまったのだった…