イヤなやつ…なのに、


來斗side-

今、ホームルーム終わったとこ。


そうだ、拓斗にいろいろ聞かねぇとなぁ?


そう思いながら、2人でじゃれあってる来夏と舞を横目でみる。


舞は大人っぽくてクールで、一見きついけど、来夏といるとすごい優しい顔をする。

心を開いてるからか、いや、来夏がまっすぐな性格だからか。

そんな事考えてる場合じゃねぇっ


「おい、拓斗!昨日何があったんだよ?」


「あったっていうか、した?かな。」


「あ”ぁ?何したんだよ?」


「そんな怒るなって!…抱きしめただけだよ。」

『はぁ・・・?』


俺と海斗の声が重なった。


まじなのか…?


そりゃ、こいつが来夏にまぁまぁ好感もってたことは知ってるけどよ。


こいつ、来夏に触れたってことだよな…


「ってかなんでだよ?」

「んー、つい。」

「…ついってなんだよ!」


今の俺、きっと口調、機嫌悪いだろうな。

ついっていう拓斗の気持ちもわかる。


俺もつい、女に触れちゃうし。

けど、なんか気に食わねーんだよ。

なんだよ、これ…