イヤなやつ…なのに、



拓斗side-


「来夏って男に免疫ないよな。」


俺がそういうと、来夏はさらに真っ赤になった。


来夏はなにも言えないのか、困ったような潤んだ目で俺を見上げた。


う、やばい。


それ、反則だろ。

これ以上抱きしめてたら、ヤバい。
襲いたくなる…


「さ、帰ろっか!」


そういって来夏を離すと、まだパニック状態なのか、真っ赤なまま固まっていた。


「帰る…けど、な、んで急に…」


「ん、なんとなく、かなぁ。」


「な、なによそれーっ」


来夏は脱力して座り込んだ。


「カギしめるぞー。」


「ま、まってよぉ~」


なんか、俺の隠れたドSがこいつの前だと、よく出てくる。