―――――
「え、お母さんどういうことなの?」
お姉ちゃんがお母さんに詰め寄る。
「さっきいった通りよ。星七は私が産んだこどもじゃないの。お父さんとね、16歳の誕生日の時に言おうってずっと言っててね。」
私は驚きのあまり声も出なかった。信じられなかった。
さっきお母さんとお父さんから私の出生の話を聞かされた。
星七はね、産まれて1年してから児童養護施設に入れられたの。そこでの暮らしは約1年位でね。杏璃が産まれてから私子宮を全摘して子どもが産めなくなったの。でも杏璃にも兄弟がいた方がいいって思って。施設からあなたを引き取ったのよ。
「ごめん、ちょっと頭冷やしてくる。」
私はそう言って、家を飛び出した。
走って走って力のある限り走りまくった。ここがどこだかわからない。
ドン
「あ、すいません。」
誰かにぶつかったけどまた私は走り出した。