「…涼しいね、ここは」 慧に話しかける。 「…うん」 「お花枯れちゃうかと思ったけど、心配ないね」 「うん」 「…三人揃ったの、すごく久し振りだね」 「……」 返答は無い。 「…よし、また来るね」 加奈子は塔に向かって微笑み、立ち上がった。 同じように慧も立ち上がる。 塔に背を向け、また黙ったまま来た道を戻った。