「――さん、秦野さん!」 はっ、と我に帰る。 「何回も呼んだけど、大丈夫?熱中症とか」 「あっ、いや大丈夫」 思わず、今までのことを振り返ってボーッと立ち尽くしてしまっていた。 ――慧に心配されるのなんて、すごく久し振りだな。 なんてことを思いながら、無意識のうちに止めてしまっていた足を動かせる。