「ひっ、久し振り…」 会うのは八年振りになる。 高校生の頃と少し雰囲気の変わった慧が驚いたような顔をし、口を開いた。 「久し振り…伊勢原さん」 その言葉に、加奈子は顔を強張らせる。 動揺して視線を下げた先にあったのは、薬指に指輪をはめた慧の左手だった。 ――あぁ、そっか。 ――あの頃とは違うんだよね。 「…ううん、今は伊勢原じゃなくて秦野なの」