あたしは大人しくビニールで囲まれたベッドの中にもぐった。
よく考えたら、これビニールあるから人ともビニール越しにじゃないと話すことも触れ合うことまできないんだ…
中「メイ、大丈夫??」
さっきまで無理やり病室に連れてきたくせに心配そうな顔で健斗が話しかけてくる。
メ「…なにが?」
中「…いや、なんでもない。じゃぁ、さっそく点滴はじめるね。」
なぜか健斗は泣きそうな顔になってる。
意味わかんないよ、泣きたいのはこっちなのに…
点滴も普段なら嫌だって泣き叫んで抵抗するのに、もうどうでも良くなって自分から腕を出し大人しく針をさしてもらった。
中「…じゃあ、また来るからね。何か具合悪くなったらすぐナースコール押すんだよ?」
メ「……」
健斗を無視したら、泣きそうな顔のまま健斗は静かに病室からは出ていった。
健斗が出ていった病室はシーンとしている。
ビニールに囲まれたベッドにどじこめられて一気に心が寂しくなった。
気づいたら涙が溢れてきて…
布団の中にもぐって声を押し殺して泣いた。
