とにかくあの検査はもう二度とやりたくやないの!!

どうしよう、どうしよう...

どうにかしてやらない方法はないかと考えてみると、マリナちゃんの逃亡の話が頭に浮かんだ...

病院から抜け出しちゃいけないことなんてわかってる。
分かってるんだけど...本当にあの検査だけはやりたくないの!

その思いから、ついにこれだけはやってはいけないと思ってた逃亡をすることに決めてしまった

病室から廊下とナースステーションをキョロキョロと見回して誰もいないことを確認して、あたかもトイレに行くかのように自然に廊下に出てエレベーターに急いだ。

そして案外スムーズにエレベーターに乗り、1階まで下ってしまった。

あれ、案外逃亡って簡単なんだね?(笑)

よし、これからどうしようと考えとりあえず外に出た。

もう、ここまで来たら誰もいないと勝手に思い込み、周りもあんまり警戒していなかった...。

綺麗なお花を見ながら病院の敷地内から出ようとるんるん歩いてたら、いきなり後ろから腕を掴まれた。

メ「...!?」

振り向くとそこには怒った顔の健斗が立っていた。よく見ると何故か私服...。

中「ねぇ、何してるのこんなところで??」

口は笑ってるけど目が全然笑えてないよ、健斗...

メ「けっ...健斗は...何してるの?汗」

やばい、汗が止まらない...

中「夜勤から帰ろうとしたらさぁー、速水先生から悪い子が逃亡したって連絡入ったんだよねー。ねぇ、悪い子って誰のことだろうね?」

棒読みで全然感情がこもってなけんとめちゃくちゃ怖い(泣)