健斗side

メイの病室の前通るたび、手がお腹に伸びてるのが見える…。
こりゃ注意しても無駄だな。
しかもさっきお腹みたら結構ひどくなってたし…。

そう思いながらナースステーションに戻ると速水先生に声をかけられた。

速「中島。メイの調子どう?」

中「あっ、全然だめですね。痒み酷いみたいで、かゆみ止めもきいてなくて掻きまくりですね。結構ひどくなってるし。」

速「やっぱり?まぁ痒みなんて我慢できないよな〜。ねぇ、明日あの処置やっちゃってくれない?」

中「え?先生やらないんですか?」

速「俺がやらなきゃなんだけど、大事な会議あってさ。間に合ったら行くけど」

中「そうなんですか。了解です。メイが大人しくあの処置受けることはあり得ないと思いますけど。笑」

そう、あの処置とは水疱瘡が酷くなった子に行われる痛い処置。まず泣かない子はいないよね。苦笑

ブツブツを一個一個ピンセットでつまんで引っ張ってブツブツの芯をとっていくんだけどさ、そりゃそんなことされたら痛いの当たり前だよね。
大人でも泣きたくなると思うわ。

明日は心を鬼に、嫌われる気で頑張ろう…。