さわさわと
春の爽やかな風が私の頬をなでる。
キラキラと
春の麗らかな光が私の肌をすり抜ける。
今日はいい天気だ。
始業式にはもってこいの日。
通学路の、もう満開の時期は少し過ぎて
はらはらと薄桃色の花びらを落としだした
桜の並木道をゆっくり歩く。
高校生になってから初めてのクラス替え、
同じ中学の子が少ない私は
一年生の時に同じクラスだった友達と
一緒になれるか少し不安。
それでも新しいクラスで
新しい友達ができるかもと少しの高揚。
始業式ならではのこの気持ちは
私をいつもより早く家から押し出した。
遅刻ギリギリで
普段ならはや歩きで通り過ぎる
この並木道もゆったり歩くと
なかなか気持ちいいかもしれない。
あぁ、今日はいいことがありそう…