私は席から立ち上がり 永嶋の机に借りた二冊のノートを置いた。 そのまま何も言わずに 廊下へと歩いて出ようとする。 恥ずかしいから、ノートには “ありがとう。” と書いた付箋を貼って置いた。 それに気付いたのか、永嶋は 鳴瀬、また明日な! なんて、私の背中に投げ掛けた。 恥ずかしめも無いやつ。本当に。