その一瞬さえも、惜しくて。


「…え、おい、あきら?」


「永嶋くん…?」



この空気に耐えられなくなったのか
クラスの何人かが
僕の名前を呼んだ。


それも、心配そうな声だった。





「だから言ったじゃない。」



そう左隣から小声で聞こえた気がしたんだ。

その瞬間、
授業が始まるチャイムが鳴り

また空気が元通りに変わり
僕は、はっとした。