その一瞬さえも、惜しくて。


「お母さん!!
わたし受かった!綾西受かったよ!」





「そう、それは良かった。
あんた男のために頑張ってたもんね。」



目の前で煙草をふかしながらけらけらとお母さんは笑った。




「じゃあ、わたし仕事行ってくるから。
あんた、ひかりに手だすんじゃないよ。」


そう言って、お母さんはわたしと目を合わさず
酒を飲みながらテレビを見る奴に手を振った。