「っ…!!」

「生徒が大切なら、

生徒のこと、綾瀬のことを

しっかり考えて下さい。


そして、


綾瀬は密愛関係を否定しています。」

「 けどっ!ここに写真があるのよ!!」

「その、写真綾瀬の顔がはっきりとうっていません、後ろ姿ですし。

今時、合成写真なんか簡単に出来るんですよ?知ってました?」

「……っ!わかったわよっ!!

今回のことはきつくいいません。

綾瀬さん、本人がそう言っているのなら自慢の生徒を疑うことも申し訳ないです。

松田先生も綾瀬さんとは何もないですよね?」

「はいっ!!」

担任は大きなこえではっきりと返事をした。



「これでいいですよね!教頭!!」

きっ、と教頭を睨み付けては

「はいっ!いいですっ!」

慌てたように急いで返事をした。


「綾瀬さんも…気をつけるのよ。」

「はいっ!」


「じゃあ、戻りなさい。」

生徒指導の女の先生は

はじめは酷いと思っていたけど


やっぱり生徒のことを大切に

思っていて。


この学校の教師たちは

生徒と関係をもつなんてこと


するわけないと思った。





「この犯人は誰だ……?」

俺は一人呟いていた。



これは、綾瀬のことを嫌っている

誰かの仕業だということは

予想できた。