南と共に教室に入るとなんらかの騒ぎが出来ていた。



「何の騒ぎかな……?」

南の目線の先には黒板だ。


「市川、これはなにどういうこと?」

「あぁ…。なんか……綾瀬が……、」


市川が口を閉じてしまった。

なにかしら良くない話だろう。



「俺はどうもしないから、

教えてくれ、市川。」


「…あのな………、はるが…っ!」

「!はる……?どういうこと?」


「俺とはるは幼馴染みなんだよ。

はるは、綾瀬はるひだ。」


なんで、

市川そんな大事なこと

隠してたんだよ!


俺には驚きと悲しみと怒りがあった。



だが、それを出さないで話を続けた。


「で、何があった。」


市川は言いにくそうに口を閉じた。

苦しげな表情をしている。





「はやくっ…、はやく言えよっ!!」