~好きなんだ~

 「位置について…ヨーイドン!!!!!!!!」

 今日は陸上競技会の練習日。俺は大火に誘われてきてみた。

 「夏って100メートルはやいだろ?」

 柔軟体操をしながら大火がたずねてきた。

 100メートルは、はやいかわかんないけど、だれにも負けたことがない。

 「うーん…遅いかも…」

 「マジ!?何秒?」

 「え?えっとねー13秒ぐらいかな…」

 「え!?はやくね!?」

 大火はものすごい顔をしてる。

 見てて楽しいw

「じゃあ勝負しよ!!!!!!!!」

 「うけてたつ!」

 100メートル走はクラウチィングスタートだ。正直得意。
  
 「位置について…ヨーイ…ドン!!!!!!!!」

 ダッ!

 とてもいいスタートがきれた!でも大火もはやい…

 「13秒32!13秒35!」

 「あの二人はやくない?」

 「あれ大火君だよね!かっこいー♡」

 とてもいろんな声が聞こえてくる。

 「夏お前はえーよ!」

 「大火もはえーじゃん!でも俺の勝ちだね!」
  
 「くっそー…夏、縄跳びしてかね?」

 「いーよ!これは勝負してなんか賭よ?」

 「よし決まり!!!!!!!!」



 「三回飛んで三重跳びな?」

 「OKー!」

 陸上競技会の練習の後はジャンプ台に誰もいない。俺と大火の二人だけ。

 「せーの!」「せーの!」

 ダンダンダンッ!
  
 ダングギャ!

 「っ…!」

 「夏!」

 ジャンプ台の端っこで跳んでいた俺は、ジャンプ台から落ち、足をくじいてしまった。

 「夏大丈夫か?靴と靴下脱がすよ。」

 「っ…い…」

 丁寧に脱がしてくれる大火。

 「うわ…ひでぇな…」

 確かに酷い。これって捻挫なの?

 「こんな足じゃ歩けねーな。よし!よいしょっと!」

 「うわ!な、大火!や、きゃ!お、おろして!」

 「暴れんな、我慢せい!」

 大火は俺をお姫様抱っこしている。

 「大火ごめん…重くない?」

 「いや…ちょっと…軽くないか?」

 「お世辞はいいよ」(ズキッ!)

 「う゛…いだ…」

 「夏大丈夫か?ダメだ一回俺んちいこう!」

 大火は必死になってくれてる。

 ドキドキ…

 え?なんだろこの気持ち…

 あぁ、やっとわかった…

 俺…大火のこと好きになんだ。

 「夏大丈夫か?ここ俺んち!中いくね。」

 「あ、うんお邪魔します…」

 ガチャ!!!!!!!!

 「大火おかえりー!」

 「お母さんちょっときてー!」

 大火が大声で呼ぶとすぐに大火のお母さんがきた。

 「どうしたの?彼女の紹介?」

 「ちげーよ!夏が足くじいて…」

 大火はすごく必死。でも…まだ抱えてくれてる大火にすごくドキドキしてる。

 「夏。俺の行きつけの医者でいい?」

 「あ、うん!ごめんね、迷惑かけて…」

 「気にすんなよ…俺もついてく。」

 その後すぐに車に乗って接骨院にいった。

 かなり重傷な捻挫らしく。松葉杖とギブスをつけられた。全治1ヶ月。

 「1ヶ月かぁ…バスケできないんだ…」

 「ごめん…俺があのとき…」

 「大火はなにも悪くないよ!逆にここまでしてくれてありがとう。」

 「当たり前だよ。俺、夏のこと…」

 「うん?」

 「…///い、いや、すっげー大切だから!」

 「えっ…///」

 俺は絶対赤くなってる顔を下に向け

 「大火…俺好きな人できた。」