職員室に教室の鍵を返し終わった後、私はそのまま図書室へと向かった。
今日は新学年になって初登校の日で、授業もなく、昼までで学校は終わりだった。
図書室は勉強も出来る様に、ということも兼ねて、たとえ昼までに下校時間になろうとも、大抵の場合は夕方7時まで開いている。
そっとドアを押すと、簡単に開いた。
...よかった、今日も開いてた。
図書室の先生はここ数年、同じ先生が持っている為、去年図書委員になっていた私とも知り合いである。
カウンターにいた先生に軽く挨拶をしてから、私は本棚を見て回った。
歴史、地学、伝記、神話...参考書や古い漫画、最近のライトノベル...。
この学校の図書室は本の内容が中々充実していて、読書好きの私にはもってこいの場所だった。
今日は1時から7時までのたっぷり6時間も本を読む時間がある。それを考えるだけでわくわくが止まらなかった。
「んー...、この間この文庫の本は読破しちゃったしなぁ...。」
小さな声でブツブツ言いながら、本棚に沿ってゆっくりゆっくりと歩いていく。
そこで、ふ、と思い立って、私は壁際の薄暗い本棚に近寄ってみた。
そういえば、このあたりの本って読んだことないな。確か分類は...童話?とかだったと思うけど...。
アンデルセン、イソップ、そんな名前が背表紙に書かれた本を上の段から順に目で追っていく。
