もう恋諦めました。

お箸を手にし、
食べようとした時だった。

「柊」

私の頭の上から、
私の名前を呼ぶ声がする。

だけど、
顔は上げたくない。

誰なのか、分かるから。

「なに、崚行」

素っ気なく返答する私。