花柄の弁当箱を持ちながら喋り出す七美。
「そういえばさぁ~隣のクラスに今まで見たことない女の子いたんだ~。すっごく可愛かったの!
先輩だったのかなぁ?」
その言葉にカイがピクリと反応する。
「俺知ってる!あれでしょ?転入生でしょ?昨日から確かいるよ。なんか、一時間目から全部の授業サボったらしい!」
「へ~。…凄いねぇ」
「しかも!担任にタメ口で担任は敬語だったんだってよ!何者なんだよ」
「ほんとに何者!?ひょっとして凄い人だったりして!?」
凄い人、か。
ま、どうでもいい。
時計を見ると、授業5分前になっていた。
「おい。行くぞ」
「「はぁ~い」」
なんか、弟と妹みたいだ。
それから俺達は急いで教室へと向かった。

