劣等審判

 宮城亜美。僕と同じく 2年で特に目立つたところのない少女だ。金髪と言うところ以外は。

「最悪。今日は最悪だ」

「おいおい、酷いじゃないか。私と会っただけで今日を最悪と決めつけるなんて」

 宮城が軽くため息を吐くと、何故か僕らについてきた。

「?どうしたんだい?やっぱり私らとしゃべりたかったのではないのかい?」

 山口はニヤニヤしながら3メートル後ろを歩く宮城に言う。

「生憎、私もそんなに暇じゃぁないわ」

「じゃあ…なんだい?」

 宮城が微笑んだ。

「調べもの。しててね」

 宮城の笑みを見る限り、ちゃんとした内容ではなさそうだ。

「ふふ…興味深いな、どうだ。私も入れてはくれないか?いや、私らだった」

「何気に僕を入れないでくれよ」

 興味が無いわけではない。

 少しだけ、怖い。