劣等審判

「考えたくないけど…そうとしか考えられないっすよね」


 岐阜がそう言いながらハサミを取った。開いたり閉じたりして人を殺せるかどうかを確かめているようにも見える。


 いや、岐阜がそんなことはしないだろう。彼はクラスーの臆病者だ。とか言われていたほどだ。それもまたもしかしたら悪人等に関係あるのかもしれない。


「ねぇ」



 山口が拳銃を持って言った。


「亜美」



 横からだが山口の顔が笑っているのが分かる。


 何を考えているんだ。



「さっき調べたんだけど7年前にもjudgmentが」


「やめて…」


 宮城の怯えるような小さな声が聞こえる。


「あってぇ?確かそれに君のお兄さんも」



「いやぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!」


 宮城は耳をふさぎその場にうずくまり叫んでいる。




「参加して」



「やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて」


 どんなに叫んでも山口には届かない。




「最後の最後で、」


「やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて」
















「この拳銃で殺されたんだよね?」