「実はこの学校である有名なゲームが作られたんだ。有名って言ったって、ネット上の話だがな。そのゲームの名前がjudgmentって言うんだ」

 千葉は淡々と話し出す。judgment・・・どこかで聞いたことのある名前だった。

「まぁ、judgmentはその名のとうりなんだが」

「ルールは『善人』『悪人』のどちらかが書いてあるくじを引き、悪人は善人からばれないように会話を重ねていく。一定時間が過ぎれば一度投票をして、悪人だと思う人を決めて罰もきめる。人狼ゲーム見たいなモノ」

 宮城は面倒臭そうにも丁寧に教えてくれた。僕は人狼ゲームを知っているのであっさり理解出来たが、滋賀は分かっていないようだった。

 そんな、滋賀の顔を見た宮城はまた、説明を始めた。

「それで、投票が終わったら悪人が相談をして、一人善人を殺すの。殺すっていっても、ルール上でよ?それを繰り返して、善人が悪人と同じ数になったら善人の負け。悪人が消えたら善人の勝ち・・・」

 説明し終わると宮城は、これでどう?なんていった顔をした。

「それで・・・何で今日なの?」

 と、僕が問いかけた瞬間皆黙りこんだ。

「・・・今日は・・・」
 
 山口が言いづらそうに言い始めた。

「今日はjudgmentがこの学校でリアルに行われた日なんだ」