図書館の一角にPCコーナーがある。そこはネトゲとかをするところではなく、本には無いことを調べたりするという目的である。多くの生徒はそれを守っていない。

「何で…あんたまでいるの?」

 宮城が呆れたように言った。

 僕が遅れて図書館に入るとそこには千葉がいた。

「お前たちも、何でいるんだ」

 彼はキーボードを凄い勢いで打ちながら言った。

 すると山口がニコニコしながら言った。

「典型的なサボりってやつかな」

 山口が長い髪を素早く結び、千葉の肩に手をおいた。

「どうせ君も、だろう?」

 山口はいつもは見せない怪しい笑みを浮かべた。

「……ご名答……」

 千葉は軽く山口の手を払った。

「そろそろ調べるよ」

 そうやって宮城が後ろを向いた。

「ゲームのことかい?」

 千葉は何もかも知っているように笑った。