「痛いっ」と言って、リリは椅子にガタンッと座った。 「リリは、顔近い。そんなの、誰にでもしてたら危ないぞ」 言うと、俺は紅茶を一口飲んだ。 「……だし」 「ん? なんて?」 「何もないよ…」 小さく呟き、リリは残った紅茶を飲み干した。 「ささっ、帰ろ?」 にこっとリリは笑い、俺に精算票を差し出した。 「ん? なんだねリリさん、これは?」 「奢って、ね?」 また、いたずらっぽい顔で、リリは笑った。