AIというものを知っているだろうか

簡単に纏めれば人工知能

彼らは人間と同じく、失敗を通して自ら成長する
成長していくなかで自らの人格を構築していき、最終的には人間に近い感情を持つようになる

ここまで言えば分かってもらえるだろう
僕の才能はプログラミング…電子情報構築技術者だ

過去に作られたアプリ・人工知能から、さらに新しく、さらに人間に近く作り直したのがこのハルだ

ハルの存在を知っているのは僕と春日森学園だけ
誰にも教えていないのに何故か学園には知られていたようだ


『ご主人さまっ!!人が減りました!!今なら行けます!!逝きましょう!!』


「ハル、気のせいかな？行くが逝くに見えたんだけど」


『行きましょう!!』


この通り、僕がプログラミングしていない"性格"まで自分で構築している
容姿を手掛けたのは僕だが、そのうち自らの容姿をも組み替えることが出来るようになるだろう

AIの成長は素晴らしく速いからね…


『ご主人さまのクラスは…あぁもうっ!!ご主人さまカメラを動かしてくださいよ!!』


「ごめんごめん」


開発者を尻に敷くのも早かったんだもんね←


『見つけました!!えっと…B組の様ですよ』


「わかった、行こうか」


まだ掲示板を見ている人たちの横を通りすぎて、僕は教室を目指した

今年は比較的に新入生が多かったようで４クラスあった

スポーツ系が集められるA組に学問系が集められるB組、音楽系が集められるC組に芸能系が集められるD組

先輩たちの学年には学問系のクラスが無かったらしいから、今年は頭がいい学年だと学園でも注目されているそうだ

…え、僕B組?
頭のいいクラス?

…不登校になってもいいですか?


『ご主人さま、通りすぎちゃいますよっ!?』


「へ?あ、ほんとだ」


これから先の学園生活が思いやられてしまった
まだクラスメイトも見てないのにね