一生に二度の初恋を『あなたへ』



放課後。


わたしは結愛ちゃんに連れられて、グラウンドの隅の体育で使う道具がぎっしり詰められている倉庫の方へ行った。



そこには瞬くんと中曽根くんが話していて。


「ごめんな。遅れて」

斎藤くんも後から来た。



何で、こんな人気のないところで集まったんだろう?


わざわざここに来なくてもお互いに教室の前で待ってるとか色々あるはずなのに。


不思議に思っていると佐々木くんがそっとわたしの耳元で囁いた。



「自分で言うのもあれなんだけど、俺ら目立つから」


佐々木くんは目を細めて少し困った顔で苦笑いした。



あ……そっか。


陸上部と言えばイケメン揃いのファンクラブまで出来てると言う噂のあの陸上部。