一生に二度の初恋を『あなたへ』



「え、なっかたちに会ったの!?」

朝、学校に行ってそのことを話していると結愛ちゃんは目を丸くして驚いていた。

人に会うなんて滅多にないもんね。早朝に。



「わたしも誘ってくれれば良かったのにな……」


結愛ちゃんが寂しそうな目で遠くを見た。


「え?」

「ううん!!何でもない!!じゃあその2人とは知り合いな訳だ」


「まぁ一応は……」


「ちょうど良かったー。

瞬……あ、佐々木 瞬輝ね。と今日勉強する予定だったんだけど、瞬バカだからわたしとの約束忘れて斎藤くんたちとも約束しちゃって。

成り行きで一緒に勉強することになってねー。でも女一人じゃ心細かったんだよ」

何となく結愛ちゃんの口調から次の言葉を推測する。



「だからわたしも一緒にってこと?」