わたしたちは今そういう関係なのかもしれないね。 斎藤くんといると、新しい世界が見える。 住む世界も何もかも違うわたしと斎藤くんはお互いに違う世界を見せ合う。 その関係に名前を付けるとしたら――何になるんだろうか。 「着いた」 「綺麗……」 登り坂、階段、もう息が切れて疲れきったわたし。 「この世界にわたしたちしかいないみたい」 「本当にそうだったら、いいのにな」 その言葉が何故か意味深に聞こえた。