なにも言わない斎藤くん。
クラスメイトだから、家に女子と二人きりでも何も思わないのかな……?眼中になさすぎるとか?
そう考えると浮かれていた気持ちは一転して、無性に悲しくなってきた。
ただのクラスメイト。その響きがわたしの耳にはやっぱり痛い。
…わたし緊張し過ぎてもう、限界かも。
「お手洗い行ってきます!!」
勢いよく立ち上がって、部屋のドアを開けた。
無理無理無理!!こんな空気堪えられない。
「え。どこか分かんの?」
斎藤くんがわたしの後を追ってくる。
追って来られると逃げなきゃいけないような気がしてくる。多分わたし今、顔真っ赤だろうし。
追ってこないでー‼︎
ここだよねトイレ!!他と違うドアの作りだし。
信じて勢いよくドアを開けた。
「ちがっ!!そこは……!!」

