「名前、なんていうんですか」
「・・・白木 邑葵(シラキ ユウキ)」
「・・・・」
「あたし、木下 雫(キノシタ シズク)で、こっちが」
私をさされたので、私は自分で
「如月です」
「・・・如月・・・、あぁ。あの如月か?」
・・・どの如月でしょう。
「全国でもっとも有名な如月組の娘」
指摘されたので、はい、とうなずくことしか出来なかった。
如月組は誰もが知ってる名前で、そのブランドを欲しがる。もちろん、私は如月組の娘・・・ということで、私を彼女にしてブランドを広めたい・・・、という欲情にまみれたものはたくさん居た。
でも、私は決して受け入れたことはない。
「・・・下の名前、ないよな。クラス発表の髪にも苗字しか書いてなかったが・・・」
邑葵君指摘され、戸惑ってしまった。
雫がそんなピンチを救ってくれた。
「如月は自分の下の名前が嫌いなんだよ。だから・・・・ね?」
雫は「聞かないであげて」とでも言うようにお願いのポーズをとった。
邑葵くんは
「わかった」
それだけを言って席に着いた。
「雫ぅ~」
本当に雫は良い子だ。私は雫が大好きだ。

