これは今から4年前。


 私はまぁ・・・表世界という世界ではなく、その世界と反対側の【裏世界】の住人だ。


 もちろん、朝は表世界の人間です。とでもいうように小学校生活を満喫中。


 私はいわゆる養女。この裏世界で物凄い権力を持つ組【如月組】の養女として育っている。


 私は歩きなれない雪の道を歩く。


 歩いたあとの場所には私の足跡が着いている。


 頬に何か冷たいものが当たった。


 触れてみても何も着いていない。


 不思議に思って顔を上げてみると、雪が降っていた。


『うっわー・・・最悪・・・。もう、今日は【仕事】できない』


 今日はもう、喧嘩はするなということなのだろうか。


 まだまだ遊び足りないのだけれど・・・。



 公園が近くに見えた。


 血なまぐさいにおいがする。


『・・・』


 こっからはまた私の仕事が始まる。


 面倒くさいんだよねー。


 歩いて血なまぐさい匂いの元にたどり着く。


『・・・・風邪、ひくよ?』


 ベンチにもたれかかっている少年・・・(小学生だろうか、結構綺麗だ。顔は見えないけど・・)は私の声で顔を上げた。


「・・・なんでもねぇよ」


 結構低い声。小学生とは思えない。


『でもさ、家の人とか心配するんじゃない?もう、午前2時だよ?』


 私も人のことは言えないんだけど、ちゃんと仕事ってことをつたえてあるから大丈夫。・・・たぶん。