いきば〜禁断の蕾〜(完結

「初騎くん。
私、今日退院なの
何かいる物あったら持って来るよ」

今日は、とうとう蕾の退院の日

結局、何一つ初騎に思い出させられなかった


軽くうつ向く蕾

「ふ〜ん退屈だから本とか持って来て」

相変わらずの返答だが、返事を返してくれただけで蕾は嬉しかった

「分かった」

蕾は、言うと病室を出た

玄関を出ると、神宮の車が目についた

「蕾ちゃん」

自分を呼ぶ声

車から、尚都が降りて来た

どうやら迎えに来てくれたらしい

尚都に会うのは久しぶりの事

でも正直会いたく無かった

「今日、退院だって聞いたから迎えに来たんだ」

蕾の気持を知ってか知らずかニコッと笑い、手を握って来る尚都

医者か看護が、多分知らせたのだろう
家に連絡するのは当たり前の事だ
まぁ仕方ない

「ありがとう」

蕾は一応、尚都にお礼を言い

引っ張られるがまま車に乗り込んだ


ハァ



私は、あの神宮の家でやって行けるのだろうか



急に心配になる蕾

考えれば、いつも何かあれば初騎がそれとなく慰めてくれた

気に掛けてくれた

私は、初騎くんに頼り過ぎていたのかな…

蕾は、唯一の支えを無くしてしまったのだ