一週間の長く窮屈な試験が終わり、今日は不要のテストが毎時のように返却される日。
明らかに純情な生徒への嫌がらせとしか思えない!
可哀相な俺達…
一々眼鏡を持ち上げて気持ち悪い笑みを浮かべる先公をどうしてくれよう?
畜生!
悪いがお前の髪の本数には負けねえぜ!
返却が進むにつれて話が持ち切り、教室がざわついていく。
罰が当たったのだろうか…
俺はこのテストで今生経験した事のない最低点に机上で項垂れた頭を抱えていた。
すると城宮に話し掛ける女子の声が耳に入った。
「ねぇ、城宮さん何点だった?」
軽々しくこういう質問をする奴は大抵が高得点なんだよなあ…
嫌なら答えなくていいぞ!と助言してやりたいところだが、俺も興味ある。
「いや、あんまり大した事ないけど…」
おお!これはちょっと良さ気な雰囲気…
城宮は一瞬言葉を紡いで答えた。