俺はそんな城宮に淡々と話し掛けた。


しかし返ってくる言葉はいつも小声で冷淡。


全く笑顔を見せない。


一度でいいから見てみたいと思う程に笑わない。


それでも俺は毎日、毎時間話し掛けた。


俺との会話を少しでも楽しいと感じてくれたのだろうか?


段々と会話が弾むようになり、俺達の距離が少しずつ縮まっていく感じがした。


だけどクラスに馴染む姿はまだ一向に見られない。


でもそれは正直どうでもよかったりする。


ああ、こんな楽しい日々は何故時間が経つのが早いのか?


出来れば逆にしてほしいがそんな都合の良い話はない。


気が付けば桃色の春の恩恵が雨と風で散る如し、我ら学生に必ずや与えられる人生ゲーム。



お呼びでない中間考査の時期を迎えていた。