でも私は、樋口がそんなつもりで言ったわけじゃないってわかってた。
彼の言いたいことはわかる。
「ね!柚子どーすんの!?」
何もしらない雪紀も嬉しそうに聞く。
「いーよ!絶対成功させよッ」
私が笑顔で言うと、クラス中が沸いた。
「よかったなあ樋口いー!」
「柚子ちゃんがんばってー!」
仲が良いのはうちのクラスのいいところだけど・・・
ちょっとあきれちゃう。
それに、あろうことか先生まで参加している。
「青春だなあ!俺はお前らに任せれば素晴らしい種目になるような気がするよッ!!」
さっきも言ったように、樋口の思惑はそんなんじゃない。



