海藤と一緒に廊下に出る。
「あんまでかい声で言えないんだけどさ・・・
えっとー・・・ その・・・」
海藤がめずらしく言葉をなかなか出さない。
「ね、何?」
「あ、藍原って・・・
俺のこと好きって、ま、マジ?」
海藤がうつむいている。
それは、真っ赤になった顔を隠すためだって、すぐわかった。
「本当だって!」
「からかってるとかじゃ、ない?」
海藤が女々しい。
悪いけど、笑っちゃう。
「マジだってー!自信もってよ!
体育祭にでも告れば?」
「・・・・・るせ」
そういうと、海藤はそそくさと教室に入っていってしまった。
「なんかウケるわー」
私は1人、苦笑いをしながら続けて教室に入った。



