「調子にのってんのはそっちでしょ!?なんで問題ありの転入生なんかをかばってるわけ!?虐められて当然じゃない!!!」

しかし、絵梨奈も負けじと言い返す。

すると、隣でずっと黙っていた雪紀がアップルパイを手にとり、なんのためらいもなく絵梨奈にめがけて思いっきり投げた。

「キャー!!!」

「よっしゃ♪見事にヒット!あたしって才能あるよね~」

そのアップルパイは迷うことなくまっすぐに絵梨奈の顔にヒットした。

ここで1つ言うと、うちの学校のアップルパイはやけにべちゃべちゃでまずい。


必死にアップルパイを取っている絵梨奈と完全にビビッてあっけにとられている舞妃。

そんな2人に雪紀は冷たくこう言った。


「次同じようなことしたら、命はないと思ったほうがいいよ♪」


2人はなにか悔しそうにゴニョゴニョ言って急いで教室を後にした。


教室は、いつのまに静まり返っていた。