FOURTEEN DAYS



また、3人の間には嫌な空気が流れる。

重い空気の中、初めに口を開いたのは七菜だった。

「2人とも・・・迷惑かけちゃって、ごめんね。あと、ありがと・・・」

雪紀は一瞬びっくりしたような顔をしたけど、すぐにおどけてみせた。

「なあーに言ってんの!!気にしないでよね!あたしあーゆうの大ッ嫌いなの」

雪紀が両頬にえくぼを浮かべて笑う。

「そだよ、あやまんなくていいから。だってほら、うちら友達でしょ?ね、雪紀?」

私も笑って、雪紀に視線を送る。

「当たり前ーっ♪だから、なんかされたら言ってよ?した奴んとこ行ってビシッと言ったげる」

雪紀はにーっと笑って、七菜のおでこを人差し指でつついた。


すると七菜は、私たちの顔を交互に見ると、糸がプツン、と切れたように泣き出した。

綺麗な茶色い七菜の目から、大粒の涙が次から次へと溢れ出す。


「うぅ・・・ありあとお、ふたりとも・・・ほんと、ありゃと・・・」


鼻声の七菜の声は聞き取りづらくて、ろれつがまわってなくて、私と雪紀は笑った。