「何、なんか大丈夫?佐伯」
斜め前にいる樋口が控えめに笑う。
七菜は小さくうなづくと、さらにうつむいてしまった。
不謹慎だけど、私はちゃんと心遣いができる樋口を、スキだなって思った。
って本当、不謹慎なんだけど(汗)
終始重苦しい雰囲気が漂う中、給食終了のチャイムが教室中に響いた。
―昼休み
私たちは3人で屋上に来ていた。
陽射しが強いけど、風はまだ冷たくて気持ちのいい天気。
私達はフェンスによりかかりながら校庭を眺めた。
「・・・あ、海藤」
雪紀が指差す。
そこには5~6人でサッカーをする海藤たちの姿。
・・・もちろん樋口もいる。
そんな、いつもと変わらない昼休み。



