FOURTEEN DAYS



考え出すと止まらない。


神崎が拉致られる様子なんて容易に想像できた。

だから、余計怖かった。


最寄の自販機について、周辺を注意深く見た。



すると、自販機と壁の接着面のところに、大柄な男2人が何かを取り囲んでいた。



男の間から見えるボヘミアン調の生地。



「・・・神崎?」



さらに近寄ると、やっぱり囲まれているのは神崎だった。


手首をつかまれ、うなだれている。

必死で抵抗してるのがよくわかったが、死角になっていたせいで周りの人は誰も気付いていない。



考えるより、体が先に動いた。





「手、離してくれますか?俺の彼女なんです」