私の手の中に収まっているカードには思いっきり手書きで 『幸せそうな人』 って、書いてあった。 ・・・は? 何この抽象的な・・・ でも悩んでる暇もなく、もうすでにゴールした雪紀のもとへ駆け寄った。 「柚子ー!どしたの?」 「幸せな人!来てッ」 雪紀の手をひっぱってゴールへ駆け出す。 と、その時。 「神崎!!」 息を切らした樋口が私の手をひっぱる。 「来てくんねー!? ・・・藍原一緒でいいから!」