とある小さな町の恋物語


中間テストが終わると、体育祭に向けての準備が始まった。


学級委員のたくとはもちろんサボり。

自動的に副委員のわたしが1番忙しくなるわけで。


クラスの人たちが協力してくれるからいいけど。

田中たくと。
ほんとに迷惑なやつ。


わたしらのクラス優勝できなかったら絶対あいつのせいだ。



忘れ物を取りに教室に戻ると、たくとがいた。

「あー!たくとー!練習ちゃんと出てよー!」

「なんで俺がなことしなきゃなんねんだよ。めんどくせえ。」

「はぁ?学級委員が何言ってんの。」

と言うと、たくとは教室を出て行こうとしたのでたくとの裾を持った。

前のときよりも強く。


「なに?」

「...あ、えと..」

あれ、なんで裾持ったんだろ。

たくとに言う言葉を一生懸命考えて、
頭がぐるぐるになっていた私は、
こんなことを言った。


「あ、ほら、もしうちらの組が優勝したら。あ、えと....えと..あ、あいす奢るから!」

その瞬間、たくとの目が子供みたいに輝いた。

「ほんとに!?」

「..うん」

「ほんとに!?」

「うん」

「ほんとにー!!??」

「ほんとだってば、奢るから。」


「よっしゃ、じゃ、約束な!」


たくとがはにかむように笑った。

不覚にもキュンとしてしまった。