とある小さな町の恋物語

わたしの隣の席は幼馴染で親友でもある、美咲だった。

新しいクラスは知ってる子がほとんどいなかったから美咲が隣で良かったぁ。


4時間目はクラスの係とかを決める時間だった。

隣から美咲の声がした。
「まみー、係いっしょのしようよ〜。」

今さらだけど、わたしの下の名前はまみだ。

"まみ"は答えた。

「わたしも今そう言おうと思ってたっ」

あれ?
教室に誰か入ってきた。

あれは確か前の席の田中くんだよね。

先生が、「あれ、田中。遅刻してまで学校来るの珍しいな。」

田中くんは、少し頭を下げただけで他は何も言わなかった。

そしてまっすぐに私の前の席に来て座った。

周りから視線を感じるなと思ったら、みんなが見てるのは田中くんのほうか。

髪茶色いし。

改めて見ると結構目立つタイプだよな。



「じゃあ、決めるのめんどくせえから学級委員、田中な」

先生が言った。

「は?」

田中くんはすごく迷惑そうに言った。

「お前、2年のとき学校来てないだろ。だから、な?お前やれや」

先生無理矢理だなぁー。

田中くんは渋々ながら学級委員をすることになった。


「んで、副委員は、田中の後ろの席の〜、あれ、なんてったっけ。ま、いいや。お前、やれ。」

は??
指名制ですか。
しかも名前覚えられてないし!

わたしが反発する前に

「よし、んなら決定ー。」

という感じで4時間目は終わった。


もう、ほんと最悪。

あいつのせいだ。
あいつのせいだ。
あいつのせいだ。

「ま、頑張れ♪」

って、美咲、人ごとだなぁー。


とりあえず前の席の人に挨拶。

「あの〜、私、谷口まみ。よろしく、ね。」

田中くんは気だるげに一言。

「うぃっす。」

とだけ言った。