失恋の味はチョコレート

どき…


高鳴ってしまう心臓。


今日、初めて会ったのに…


「あっ…あたし…重いし…」


「でも、そのままだったら帰れないよ?」


確かに…


「じゃあ…」

そう言ってあたしは、彼の背中に乗った。


「なんだ…軽いじゃん。」


後ろを見ながら微笑む。


また、どきどきする。


「あの…あたし…森野ちこです!」


どきどきに耐えられず自己紹介をしてしまった


「広瀬潤。」


「何組?」


「え。同じクラスだよ?」


こんな人いたっけ?


「ごめーん。わかんないや。」


「ひでーな!」