「七瀬 …選手ですね!」
目の前に立つ少女。
髪は茶色に近く、肩くらいまで伸びている。
軽くウェーブがかかった それは天然か。
ふわふわ… そんな表現がぴったり。。。
僕は目を合わせずに
「君が …上野 実緒、 さん?」
と訊いた。
ー思ってた以上に可愛い。。
「はい!上野です。 今日は、よろしくお願いします。」
実緒はペコリと頭を下げた。
「…可愛い」
‼︎ 僕はあわてて口をおさえた。
自然と口からもれたコトバ。
実緒を見ると 周りをキョロキョロしていた。
聞こえてないみたい。
安心したような、少し残念なような…
「あ、すみません。待ちましたか?」
困ったように笑って頭を下げた君。
「いや、全然。 待ってないよ。」
これはホント。
僕もさっき来たばっか。