よし。
舞のキモい表情でも、今のうちに激写するか。

そうしてスマホを出したとき、川崎が言った。

｢俺が撮ってやるから。貸してみ？」

｢え？ ありがとう。」

川崎にスマホを渡す。

すっかり 自分の世界に入り浸っている舞を、強引に引き寄せた。

スマホから鳴るシャッター音。どうやら撮影できたらしい。

｢はい。撮れた。」

スマホを受け取り、画面を見る。