仲良く会話を楽しんでいる川崎達の輪に、いったいどうやったら
自然に入り込めるのか…

真剣に考えている間に、川崎達はいつの間にやら絵しりとりを始めた。
おもわず、
「高校になっても絵しりとりなんてするんだ。
なんか可愛いかも。」
なんて思ってしまった。

いいなあ。
私も参加したいかも。
私1人だけ省られているの悲しいな…
こんなとき、私もやりたいって言えたらいいのに。


いつも頭の中では最善策が浮かんでいる。
だけどほとんど実行できない。もどかしい。

「なあ、川崎。これ何描いてあるんだよ。」
鶴見が楽しそうに川崎にたずねる。

「こんなの見りゃわかんだろうが翔。

…枕だよ。」
川崎があたりまえのように答える。

途端に、鶴見が馬鹿みたいに叫んだ。
「はあああああ?!
これが枕?!
こんなのただの白い四角だろうが。
解るわけないだろ!!」

紙には本当に□とだけ描いてあった。
鶴見のツッコミどおりでうっかり吹き出しそうになった。