リビングから自分の悪口が聞こえる。
『いったい何なのよ?こっちはホントにムカつくのよ!パパに電話しろ!病院にでも連れてけって!ホントに全く。もう、面倒みきれない!』
『休ませときゃいいだろ。かまうな。』

涙が流れる。枕は濡れていく。胸が苦しい。自分に居場所はない、そう感じるからだ。毎日同じ事を言われるがこれだけは慣れない。毎日涙を流す。誰も助けてはくれない。行く宛はない。

生きる意味なんて
ない。

ふと、夢を思い出す。

パパもママも、ともだちも家族も全て離れていく。自分は涙も出ない。動けない。ただ、心が嘆いている。
「待って。おいてかないで!」って…。

誰も居ない灰色の壁の中…しずかに、倒れ込む。
しずかに、振り返る。14年間の短い人生を。

目をつむった。同時に涙が溢れ出る。