もし、そうなってしまえば

気持ちを伝えた分、離れるのが辛くなる





だから今はまだ言えない






「真城さん」

「李玖」

「え?」

「李玖でいい」

「り…………李玖さん」







真奈や彗に呼び捨てにされても何の感情もないが



凛歌に呼ばれると


それだけで幸せな気分になる






思っていたより俺、凛歌のこと好きなんだな……









「凛歌、必ず迎えに行くから俺達の家で待ってろ」






父さんのこと片付けたら正式にプロポーズする






「はい」





このたった二文字でどれだけ心が救われただろうか







「荷物は明日、取りに行く」

「はい」